2010年10月11日月曜日

●ドーマー条件というのがわかりにくい。
名目GDP比の財政赤字(累計)を固定しておいて、(名目成長率>名目金利)であれば累積債務のGDP比が発散しない、というもの。
http://d.hatena.ne.jp/ystt/20080903/p1
積の微分公式でなく商の微分公式らしい。
○もっとわかりやすいのが、プライマリーバランスがちょうど均衡しているとき、名目のGDP増加率(経済成長率)が名目の金利より高ければよい。
http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/yasashii3/02.html
○たとえば、名目GDPが500兆円、借金が1000兆円なら、名目金利が10%で増えていくと1100兆円になるが、GDPも10%で増えれば550兆円でやはり債務のGDP比は、2倍のまま。これでは平行線だ。もし、GDPが10%を超えて増えれば、GDP比は減っていく。どんどんのびて最後は、GDPの額が借金の額を追い越すだろう。つまり、金利で借金が増えていく右上がりの矢印を考えて、名目成長率の右上がりの矢印がもっと急上昇していけば健全化していく。
○名目成長率=(実質成長率+インフレ率)。  実質成長率=名目成長率-インフレ率。
10%のインフレになっても、実質成長率がゼロとしても、名目成長率は10%となる。このとき、金利が10%を超えなければGDP比では健全化する。
○GDP比が二倍のままだと、GDPが1000兆円、借金が2000兆円というのもありえ、膨大な借金額だが、GDPからみてファイナンス可能で借金すればよいと見るのだろう。
○新しい増えた利子率で借り換えが6年だとすると、初年度の利子が増える分は1/6、次の年が2/6の分だけと増えて、6年目にはすべての利子が上がる。しかし、6年ほどの低めの利子の猶予があることになる。だから、成長率が名目金利を少しは下回っても6年ほどは問題ない。
○日銀が国債を買うと、金利収入は国に返るので、利子負担がないらしい。
○だが、ドーマー条件(名目成長率>名目金利)のもともとの前提は、プライマリーバランスの均衡だ。均衡しているのが条件だがこれがなかなかできない。少子高齢化がすみ、社会福祉が毎年一兆円増加するという。
○インフレになると金利上昇による国債暴落で金融機関が損失をかかえる問題もある。
○新たに借入をしたときは、GDP比での借金が増える。その借入にも金利がつくので、金利支払いに関係してくる。
○デフレ脱却は信用できる確約か--池尾和人
http://agora-web.jp/archives/973827.html
GDP比とか考えずに、政府収支を見る。すごく単純化すると、10%のインフレになると、税収40兆なら4兆円増え、借金1000兆円なら100兆円増え政府の財政は悪化する。みたいな話。
○財務省の破綻論には裏がある  高橋洋一
http://voiceplus-php.jp/archive/detail.jsp?id=282&nif=false&pageStart=20
「インフレになると、金利が上がってしまうからダメだ」という反論がなされることがある。しかし、これも間違いだ。たしかに利払いは大変になるが、その分、GDPが増えるので、債務残高のGDP比を考えたら、大した問題ではないのである。 

0 件のコメント:

コメントを投稿